補修および火入れ 2009.6.28-7.5
煙突ダンパー部分は失敗か!?
ダンパー部分がどうなったのか気になって、煙突取り付け部の型枠ばらしをする。
おおー! いい感じではないのか?
・・・しかし、肝心のダンパーが動かない。これは困った。どうしたものか。。。
型枠を外してみる。いい感じではないか!で、ダンパーを動かしてみる。。。。
動かない。タガネ、ハンマーを使って無理矢理引っ張り出そうとする。やっとのことで1cm手前に出る。しかし、そこまで。
困ったなぁ。6/30夕方、再挑戦。
無理矢理バールで引っ張り出す。と、
動いた!しかし耐火セメントで作ったベースが打ち継ぎ面を境にすっぽりと取れる。うーーーん。すっぽりと取れただけ良しとするか。
修復も効きそうだし。
敗因は少しの手間を惜しんだことか。7/4午前中から作業開始。 外れてしまった土台の修復作業。ダンパーが入るスペースをディスクグラインダーで削ってクリアランスに余裕を取ってから耐火モルタル+ボルトランドセメントで接着。ダンパーも問題なくするすると動くことを確認して本日作業終了。明日は一部耐火モルタルのひび割れ部分を補修してから、アーチの型枠を燃やしてみる。7/5朝8:30開始。ひび割れやダンパー土台の欠けた箇所を補修する。ついでに余ったモルタルをアーチ部に塗り付ける。午後からいよいよ初火入れだ。
火入れに先立って、お神酒をお供えする。先ずは下段の燃焼室から火を入れる。次に上段の火入れ(セリ枠を燃やす)をしようとしたのだが、これはちょっと上手くなかった。通気の流れが下段から上段に向かって、思いの他、強く働いている。なんとかセリ枠にも火をつけようとするのだが、燃えている薪を持っていっても強烈な通気で火が消えてしまう。下段の火が下火になったのを見計らって、上段の燃焼に再挑戦。今度は勢い良く燃える。各所にヒビが入り、そこから蒸気が出てくる。その内、ゴソッ、ドスッ、という音を出してセリ枠が燃えて崩れ出す。今、まさに、窯に魂が吹き込まれる瞬間だ。しばらくすると、ヒビの大きなところからは蒸気というよりも煙が出て来た。魂が入りすぎちゃった!
特に背面部とアーチ部との取り付け部のヒビが激しい。ちょっと手抜きをしてしまった箇所だ。ダンパー同様、ちょっとの手間を惜しんでは良い物は作れないなぁと妙に納得。
しかし、大丈夫。まだリカバリーの余地あり。この部分は来週、補修だ。大方燃え尽きた窯の内部を覗いてみると、予想していたよりヒビや亀裂はなく痛みは少ないようだ。これは補修の手間も比較的楽そうだ。今回の火入れの目的はセリ枠を焼き払ってしまうことだったけど、せっかくの機会なので熾き火を使って余興でピザを焼いてみる。出来上がりは?
早速、食してみる。ハフハフハフッ、美味い。こりゃビールが欲しいところだ。
満足感に浸り、咲き始めの紫陽花を眺めながら、石窯周りをぶらぶら。
本日の作業はこれにて終了。。。のはずが、「ちょっと待った!」妻がどうしてもパンも試してみたいという。ヨッシャー!行ってみるかぁ。
パン生地を準備している間に更に薪をくべて、窯の温度を200℃程度に保とうとしたのだが、なかなか温度管理が難しい。パン生地の準備ができて、いざ焼こうとしたときには窯の温度は150℃付近まで下がってしまったようで、食パンは失敗を覚悟。出来上がってみたパンを見て女房曰く「ちょっと失敗かなぁ。。。」
とは言え、石窯初焼きのパンとあって、やはり嬉しいもの。持って帰って今夜は試食だっ!乾杯!
食べてみると、うん、いいんでないか?
第一号作品としては合格!
追記
なかなか上段の窯のセリ枠に火がつかなかった原因について、石窯づくりをされている方から「下段の燃えている状態では、酸素がそこで消費されており、上の段まで酸素が届いていないからではないか?」とのコメントをいただきました。
なるほど、下段が下火になったところで再挑戦したところ、今度は上手く火がついたわけで、上段への酸素供給不足が原因というのは説得力ありますね。